歯周病Perio

歯を失うことに繋がる病気、それが歯周病です

歯周病は耳慣れた病気であるために、「大した病気ではない」とお考えになっている方もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。歯周病が進行すると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまい、最悪の場合、歯が抜け落ちてしまうこともある恐ろしい病気です。
また、一度かかると完治させることはできないとされています。なので、いくつになっても自分の歯でしっかりとものを噛み、美味しく食事を味わい続けたいとお考えであれば、歯を歯周病から守り、天然歯の保存をはかるようにしてください。

歯周病にかかる理由

歯周病とは、歯と歯茎の間などに棲みついた歯周病菌が原因で、歯茎が炎症を起こしたり、歯槽骨が溶けたりする病気です。
初期段階には歯茎が赤く腫れたり、出血したりすることがありますが、明確な自覚症状はほとんど現れません。そのため、症状に気がついて歯科医院を受診した時には、すでに重度化した後だったというケースも少なくありません。
こうしたことから、歯周病は別名「サイレント・ディジーズ(沈黙の病気)」「サイレント・キラー(沈黙の殺し屋)」とも呼ばれています。

歯周病は現在、成人が歯を失う一番の原因であるとされており、「初期段階にはほとんど自覚症状が現れず、発見が遅れることが多い」という点も、歯周病を「歯を失う原因第一位」に押し上げている要因であるという風にも考えることができます。

歯周病予防には歯科医院での定期検診が欠かせません

初期段階にはほとんど自覚症状が現れず、発見が遅れることが多い歯周病から歯を守るためには、歯科医院で定期検診を受けられて、早期発見・早期治療に努めることが重要です。

患者様の歯の状態によっても異なりますが、当院では基本的に年に2~3回程度の頻度で検診を受けられることを推奨しています。

歯周病セルフチェック

次に挙げる「歯周病セルフチェック」に1つでもあてはまる方は、すでに歯周病にかかってしまっている可能性がありますので、早期に歯科医院で適切な治療を受けられるようにしてください。
歯周病は一度かかると完治させることはできないとされていますが、初期段階であれば、ご自宅での適切なブラッシングなどのケアや、歯科医院での治療により症状を改善に導くことが可能です。

歯周病セルフチェック
歯と歯の間に食べかすが詰まりやすい
ブラッシング時や硬いものを噛んだ時などに、歯茎から出血する
歯茎が赤黒く、ブヨブヨとしている
硬いものを噛んだ時などに、歯が頼りなく感じることがある
歯根が露出している
冷たいものや、甘いものがしみる
グラグラと動く歯がある
歯が伸びたように見える(歯茎が下がった気がする)
歯と歯の間の隙間が広がった気がする
歯茎から膿が出る
何度歯を磨いても、口臭がする

歯周病と全身疾患の関わり

歯周病の恐ろしい点は、歯を失うことに繋がる可能性があるだけではありません。糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞など、全身疾患とも深い関わりがあるとされており、糖尿病の方はそうでない方と比べて、歯周病にかかるリスクが2倍以上高いと言われています。
また、歯周病にかかっている方は、心筋梗塞にかかるリスクが高いと言われています。このように、歯周病は全身の健康にも影響をおよぼす可能性がありますので、それを効果的に予防することは、全身の健康を守ることにも繋がると言うことができます。

歯周病の治療

歯周基本治療

ブラッシング

家庭療法

スケーリング

「スケーラー」と呼ばれる専用器具により、ご自宅でのブラッシングだけでは落としきれない歯石などの汚れを除去します。

ルートプレーニング

スケーリングを行った後、歯の表面を滑らかに整えます。これにより、歯垢などの汚れの再付着を防止します。

ブラッシング指導(TBI)

ブラッシングには様々な方法があり、歯の位置や年齢などに合わせて、適切な磨き方や歯ブラシを選択する必要があります。歯科衛生士が患者様の歯の状態を詳しく確認した上で、適切な磨き方などをご指導します。

歯周外科治療

ご自宅での適切なブラッシングなどのケア、また、歯科医院でのスケーリング・ルートプレーニングなどの歯周基本治療でも症状が改善されない場合には、「フラップ手術」などの歯周外科治療を行うこともあります。

フラップ手術

歯周病の進行により歯周ポケット(歯と歯茎の隙間)が深くなり、奥まで歯垢や歯石などの汚れが除去できない場合などに、歯茎を切開してポケットの奥深くまできれいにクリーニングする方法です。

歯周再生療法

天然歯の保存をはかるために、歯周病によって溶けてしまった歯槽骨の再生を促進する治療です。主な治療として、「GTR」「エムドゲイン」などがあります。

GTR

骨を再生させたい部分に「メンブレン」という人工膜を注入し、スペースを確保して、歯槽骨の再生を促します。

エムドゲイン

歯根と骨の間に垂直的なすき間がある症例で、骨を再生させたい部分に「エムドゲインジェル」という薬剤を注入し、歯槽骨の再生を促します。

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